オペラシティでのウクライナ国立歌劇場管弦楽団のベートーヴェンを聴きに行きました。
若い頃に第九を聴いて以来、大変久し振りの生演奏。
大分印象が違うのは私が年齢を重ねたからなのだと思います。
出産して母親になり、近しい人を天国に見送り、生と死を知り、守るべきものや背負うものが増え、だからこその喜びや苦悩があり。
作曲や指揮法は学んでいないので分析や解説は出来ませんが、作曲家たちがベートーヴェンの九つの交響曲を超えられないと考えていたのが分かる気がしました。
二つの交響曲ではありますが、ベートーヴェンのシンフォニーには、地球上に存在する全てのものがある。
森も大地も大空も、花も樹木も水も、生命あるもの全てが。
そして存在する感情、全てもここにある。
ただただここに存在しているのが分かる、大作曲家たちならもっともっと深く分かるのでしょう。
単に構成が素晴らしいとか、緻密とか壮大とかそういうことではないのだと思いました。
応援歌。
絶望と悲しみの淵を彷徨ったベートーヴェンだからこそ、目標、歓喜、感謝が大きいのかもしれないな…
人生悪くないよ。
自ら選んで生まれてきたこの道、全うしようよ。
心が砕かれるような絶望も知っておこうよ。
深くなるから、見えてくるから。
これからも生きていこう、自分だけのかけがえのない人生だもんね。
何故こんなにも第九が人気があるのか、やっと分かりました。
ひたすら感動、あーベートーヴェン、ベートーヴェン…
素晴らしい楽曲を生んでくれてありがとうーーーと心の中で叫びます。
ベートーヴェンを知りたい、ピアノソナタもトリオも、いっぱいいっぱい弾いて触れたい。
どうしてもベートーヴェンには惹かれて惹かれてたまりません。
そして、管弦楽団の音色は優しく、ひたすら天に昇っていきました。
どちらも明るく希望に満ちた曲というのもあるでしょうか、指揮者が音の一粒一粒、ハーモニーの一つ一つを全身で浴び、まるでベートーヴェンへの感謝の気持ちを表現しているかのような、贈るような。
クラシックの素晴らしさってここにもありました。
だからクラシックに虜なんだなあ。
表現すべきことを一流の楽団は格段に伝えられるのですね、ライブ演奏はやはり聴くべきです。
応援歌をありがとう、これからも、来年も、精一杯頑張ります!聴きながら考えていました。
年末に第九を聴く、今年に感謝し、来年の抱負を胸に。
大勢の観客の皆さんと分かち合って元気百倍!になりました。
ライブってすごいですね。
音源やテレビやCDでは決して表せない、生きものがいます。
また来年も素晴らしい公演を聴きに行き、感動したいです。
ピアノ教室フェリチタ