
樹々の匂いが強くなってきましたね。
植物たちは色濃くなってきて、葉の一枚一枚が鮮やかにくっきりしています。
潤いのある空気だし、お肌が乾燥しなくていいわあ!
室内楽レッスンが再開、トリオもデュオも今週レッスンがあり先生方に久し振りにお会い出来ました。
艶々の音色とたっぷりの響きに包まれる、愛のある厳しいレッスン。
お会いしたかった〜ハートの想いで待っていました!
アンサンブルしている時が一番幸せ…
この想いはどうしようないです。
睡眠も食事もなくていいくらい、一日中弾いていたい…
いけないいけない、仕事もするし主婦業だってするし、現実の生活も地に足つけていなくちゃー。
多喜先生が最後に仰っていた言葉です。
『音楽の原点は室内楽です。
音を重ねて響きを美しくね』
魂に刻み込むように優しいお声を思い出し、いつも反芻しています。
演奏を聞いたりお写真を見るのはまだ辛く出来ませんが、命を吹き込んだかのようなそのお言葉が確かに私の中で生きています。
そして泣きそうになる…
悲しいけど、大切な人を想って繋がっているから幸せでもあるのかも。
音を重ねるって本当に美しいものです。
アンサンブルで様々な音色がぴたっと重なると美しくて泣きそうになります。
響きの豊かさが増しハーモニーがきれいに揃う美しさもありますが、きっと波長や鼓動や想いが重なる感じに感動するのかもしれません。
音だけでなく、心が寄り添い重なって、生まれている。
『室内楽は人生そのもの』と室内楽奏者たちは言っています。
その世界に虜…
パートナー達がどういうことを表現したいと思っているのかを受信し、自身を発信するのが好きです。
音は昇華し、音楽ははかなく消えていくものです。
でも確かに寄り添い重なり合っている。
響き合おうと気持ちが一つになっている。
思いやりが感じられる。
はかなく消えていくからこそ尊いし、一音一音大切に奏でたい。
弾いている時は、大抵多喜先生のことを思っていますし、室内楽の楽曲の練習はいつも多喜先生や弦の先生方のことを考えています。
そういえばアンサンブルって、パートナーのことをいつもイメージして練習しますね。
アンサンブル活動も各パートの仲間たちのことを考えています。
一人じゃない。
室内楽は人生そのもの。
それが愛おしいのかもしれません。
19日以降には我が家でのアンサンブル練習も再開出来そうでウキウキします。
少人数で練習するとより互いを感じ合えますし、お喋りも含めてなんたって楽しくって!
多喜先生はいつも『私の人生は幸せでした』とお日様のような笑顔で仰っていました。
志半ばでも壮絶な闘病中でも、いつでも私達を照らして下さったその生き様を見てきて、私自身も時間はそう多くないのだと最近感じます。
今は元気でピンピンしていますが、自身も家族もこの先何が起こるか分からないですから。
本当にやりたいのは何か、やるべきことは。
誰と過ごしたいか、時間を何に使いたいか、何をしていると楽しくてワクワクしていられるか。
自分の内なる声に従っていきたいし、いかねばならない。
ピアノが弾けて良かった!多喜先生に導いて頂けて良かった!と心から思うので、忙殺されて見失わないよう、もっと自分の気持ちを尊重しようと思います。
今日の雨は、なぜか心がゆるんでホッと和みます。
雨音を聞いていると、いいんだよ、って言われているみたい。
ありがとう。
さあ、わくわくレッスンと皆を感じる練習と、ニッコニコでいくぞー。
ピアノ教室フェリチタ
赤みの濃い、珍しいピアノです。