~豊かで幸せな音楽時間~
バリトン・オペラ歌手の小森輝彦先生。
17年間ドイツでご活躍ののち、日本に戻られて5年だそうです。
『洋の東西のメンタリティーギャップ ~日本人が西洋音楽をするということ~』というワークショップ。
4曲も歌って下さったのですが、指先から足先までビリビリと伝わるような歌声でした。
実のある、内容が濃い歌声……
発音をとても研究されているとのこと、くっきりしているのに自然で滑らかなのは、言語として歌詞と向き合っているからなのでしょう。
西洋文化やメンタリティは、当然のことながら東洋・日本と大きく違います。
例えば、歌舞伎は「閉じて出す声」
オペラは「開いて出す声」
東洋が母性原理=公平・談合
西洋は父性原理=競争
と真逆なのですね。
♪ヴェルディ「椿姫より」
♪ブラームス「五月の夜」
想いがたっぷりと運ばれてくる演奏です。
日本人は震災を経験しました。
そのお話のあとに
♪「死んだ男の残したものは」谷川俊太郎 作詞/武満徹 作曲
を歌って下さったのですが、私たち聴いてる者は涙が止まらなくなりました。
『共体験があるから心がひとつになり感動するのです。この曲はいつも、空っぽの気持ちで、無我の境地で歌っています』
『空っぽになるために技術と教養、万全の準備が必要なのです』
空っぽになる……
本番で演奏するときには空っぽになる。
更に『歌う技術を得るには、今あるものを取っていく作業、自然に戻っていく作業が必要です』と。
空っぽ、取っていく作業、自然に戻る……
声を出すというのは本能に近いことなので、自然に戻るように……
ピアノ演奏にも通ずると思うのです。
『ピアノを弾くとき、洋服を着ていくように感じますか?それとも脱いでいくように感じますか?』との問い。
私は脱いでいくように感じるのですが、上からどんどん覆い被せていくのではなく、自分の本質を見つめ、掘り出していく感。
『無我の境地で音楽に向き合う』……これはなかなか出来ないものです。
あれやこれやの不安、アピールしたい感、こてこてに盛って盛って。
本質へ向かおう。
ただ、ブラームス。
ただ、モーツァルト。
手放すのは不安が付きまといます。
技術と教養と万全の準備、これを持って、空っぽへ、無我の境地へ。
うーん、難しいですが、目から鱗どころか、目の球が落ちそうなくらいの言葉、ちょっとした衝撃でした。
面白いのですが、ビビビッ!ガツン!という言葉に出会うと、脳の前側が明るく開くように感じます。
♪「さびしいカシの木」やなせたかし作詞/木下牧子 作曲
こちらも涙が出て、日本語って美しいのだ……としみじみします。
『音が出る前から音が見える、それが良い演奏です。イメージを伴った準備が必要です、ブレスにも音程があるのですから』
ピアノとの共通点、いえいえ、音楽の共通点ですね。
小森先生の言葉にとても共感し、載せました。
このワークショップの先生方は、皆さんとても温かく真摯です。
あー素敵な先生方、やっぱり人間性、重要ですね。
《音楽で幸せに》
所沢市
♪ ピアノ教室フェリチタ(矢崎ピアノ教室)♪
http://www.sachi-piano.info
バリトン・オペラ歌手の小森輝彦先生。
17年間ドイツでご活躍ののち、日本に戻られて5年だそうです。
『洋の東西のメンタリティーギャップ ~日本人が西洋音楽をするということ~』というワークショップ。
4曲も歌って下さったのですが、指先から足先までビリビリと伝わるような歌声でした。
実のある、内容が濃い歌声……
発音をとても研究されているとのこと、くっきりしているのに自然で滑らかなのは、言語として歌詞と向き合っているからなのでしょう。
西洋文化やメンタリティは、当然のことながら東洋・日本と大きく違います。
例えば、歌舞伎は「閉じて出す声」
オペラは「開いて出す声」
東洋が母性原理=公平・談合
西洋は父性原理=競争
と真逆なのですね。
♪ヴェルディ「椿姫より」
♪ブラームス「五月の夜」
想いがたっぷりと運ばれてくる演奏です。
日本人は震災を経験しました。
そのお話のあとに
♪「死んだ男の残したものは」谷川俊太郎 作詞/武満徹 作曲
を歌って下さったのですが、私たち聴いてる者は涙が止まらなくなりました。
『共体験があるから心がひとつになり感動するのです。この曲はいつも、空っぽの気持ちで、無我の境地で歌っています』
『空っぽになるために技術と教養、万全の準備が必要なのです』
空っぽになる……
本番で演奏するときには空っぽになる。
更に『歌う技術を得るには、今あるものを取っていく作業、自然に戻っていく作業が必要です』と。
空っぽ、取っていく作業、自然に戻る……
声を出すというのは本能に近いことなので、自然に戻るように……
ピアノ演奏にも通ずると思うのです。
『ピアノを弾くとき、洋服を着ていくように感じますか?それとも脱いでいくように感じますか?』との問い。
私は脱いでいくように感じるのですが、上からどんどん覆い被せていくのではなく、自分の本質を見つめ、掘り出していく感。
『無我の境地で音楽に向き合う』……これはなかなか出来ないものです。
あれやこれやの不安、アピールしたい感、こてこてに盛って盛って。
本質へ向かおう。
ただ、ブラームス。
ただ、モーツァルト。
手放すのは不安が付きまといます。
技術と教養と万全の準備、これを持って、空っぽへ、無我の境地へ。
うーん、難しいですが、目から鱗どころか、目の球が落ちそうなくらいの言葉、ちょっとした衝撃でした。
面白いのですが、ビビビッ!ガツン!という言葉に出会うと、脳の前側が明るく開くように感じます。
♪「さびしいカシの木」やなせたかし作詞/木下牧子 作曲
こちらも涙が出て、日本語って美しいのだ……としみじみします。
『音が出る前から音が見える、それが良い演奏です。イメージを伴った準備が必要です、ブレスにも音程があるのですから』
ピアノとの共通点、いえいえ、音楽の共通点ですね。
小森先生の言葉にとても共感し、載せました。
このワークショップの先生方は、皆さんとても温かく真摯です。
あー素敵な先生方、やっぱり人間性、重要ですね。
《音楽で幸せに》
所沢市
♪ ピアノ教室フェリチタ(矢崎ピアノ教室)♪
http://www.sachi-piano.info